胃のかたち
上田信治による俳句研究。
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感覚の交響(1)
「煮る→雨」の取り合わせはよくある、らしい。

  石ころも雑魚と煮ゆるや春の雨  前田普羅
  子は飯を母は粥煮て花の雨    石橋秀野
  花烏賊を煮て吹き降りの夕なり  百合山羽公
  にはとりの煮ゆる匂ひや雪もよひ 鴇田智哉

ここには、感覚の交響の面白さがある。

外は雨。自分は室内。耳から雨音、しかし肌にふれるのは、鍋からあがる湯気。

冷たさと温かさが、いちどに感覚される。あるいは、外の雨はやや固く、内の湿気はやや柔らかく。「雨」というのは、雲の見た目も、雨の音も、かなり触覚「的」なものなだけに(青空はぜんぜん触覚的ではない)。


  煮南瓜の大いに余り星月夜    波多野爽波
  煮凝やにぎやかに星移りゐる   原 裕

そして、できてしまった煮物には、なぜか夜空がよく似合う。

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コメント
この記事へのコメント
うん、
煮る→雪というのも結構多いです。(「春の雪」もね。)
2006/04/18(火) 23:57:01 | URL | ミ(いろいろ略) #HK80fyCU[ 編集]
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