胃のかたち
上田信治による俳句研究。
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季語と複雑
0.ひとりで、甘~いデザートワインを飲みながら考えた。
1.味覚は、発生的には、生存に有利な食物を選別するための情報入力だろう。
2.つまり、栄養豊富なもの、新鮮なもの、毒でないものに、プラスの指向性を効かせることが「おいしい」ということの本質。
3.しかし、甘い=栄養があるから美味いという動物性から、ヒトの味覚は、はるか遠くまできてしまっている。
4.甘さは生物にとって絶対的な価値である。しかし甘いワインの美味さは、以前飲んだ他のワインとの比較、甘い果物との比較、それと似た香りをもつ様々なものとの比較によって成立する、記憶に依存した相対的な価値である。
5.そのとき舌は、甘い甘くないという一元的な価値ではなく、イトミミズ状にこんがらがった価値の束を、同時に味わっている。
6.そのとき舌は、複雑性を喜んでいる。(という実感がある。この件については、後日)
7.情報を脳が喜ぶという意味では、食べ物も、詩も、根は同じだろう。
8.もちろん、この記事は、たじまさんブログの季語のシリーズ(参照)(参照)に刺激を受けて、書かれている。
9.季語は、俳句に、複雑さを、導入する。カレーにガラムマサラを振るように、たやすく。
10,川柳や無季句が、平板さ単調さを脱するためには、ほんものの詩的幸運が必要である。
11.自然は、人間にとって複雑である。
12.また、季語には、俳句によって担わされた含意があり、複雑である。
13.また、季語という独立部分があることは、俳句という「文」の統辞を、ひどく複雑にする。
14.いや「優季論」を展開するつもりはなかった。
15.季語は、俳句という遊びのルールだ。ほかに根拠はないと思う。サッカーは手を使わないと決めた、みたいなもので。季語というルールのもと、俳句は複雑化しおもしろくなったので、やめる必要もなく今に続いている。
16.たじまさんの「忌日とは人名だ」という把握。季語は特定の時と場所をもっているという把握、おもしろいです。ワン&オンリーのことば、裏に「the 」がつくことば、というかんじでしょうか。それが、挨拶にも、待ち合わせの鍵にもなっている、という。
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コメント
この記事へのコメント
これは、
>15.季語は、俳句という遊びのルールだ。ほかに根拠はないと思う。サッカーは手を使わないと決めた、みたいなもので。季語というルールのもと、俳句は複雑化しおもしろくなったので、やめる必要もなく今に続いている。

夏井いつきの俳句布教法。てっとりばやくて子どもに季語の必要性がわかりやすい。

ただ、俳句の入り口でも、考えてみて行き着く先も、結局「季語=ルール」なんですが、その途中に、季語でひとり遊びしたり季語に反目してみる時間がないと、ルールだけ残ってしまうような。作法の形骸化?うーん。
2006/08/11(金) 06:44:45 | URL | say #fYdA4Rtg[ 編集]
え?
なにか反発、感じた?

根拠はほかにない、というだけで、「ルールである」ことの先を考える必要がないと、言いたいわけではないよ。

俳句には、文芸としての側面と、ルールのある遊びとしての側面があって、
文芸サイドから季語を位置づけようとすると「優季論」を出られないので、遊びのルール、と言ってしまったほうが、すっきりすると思って。

かなり当り前のことを、言ってるつもりだったが。
2006/08/11(金) 13:41:03 | URL | 信治 #tl9rY.2.[ 編集]
いやまったく、
反発を感じません。そのとおりだと。書き方が悪かったです。すみません。

いや、その、ルール側からきた人間のいきづまる点が、ルールがおもしろくなくなってしまうことにあるような気がする、ということなのです。
2006/08/12(土) 09:18:46 | URL | say #fYdA4Rtg[ 編集]
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今日は鰯のなめろうをつくった。酒のアテにもご飯のお供にもめっちゃあう。基本は青魚
2006/08/11(金) 23:46:11 | Tedious Lecture
むかし、「文芸」などというものに手を染めることのできたのは、ごく一部の人だった。「知」という語をあえて使う。「エスタブリッシュメント」という語も使う。わざわざ長ったらしいカタカナ語で格好をつけるつもりではなくて、今日の話にはこの語が必要のようなのだ。少数
2006/08/16(水) 23:06:13 | 俳句的日常 come rain or come shine
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